2015年3月15日日曜日

働き方と学び方の多様性 。ワークライフバランスの取れた働き方と反転授業の関係について

IT革命より様々な価値観が変化してきているが、働き方や学び方も大きな影響を受けて来ている。

ダンクソフトという会社は、社員のワークライフバランスというかライフ(人生)にかなりフォーカスした会社だと思う。普通の会社は、会社なのだから、当然ワークにフォーカスするのだが、この会社はちょっと違う。(ワークにフォーカスすると自然とライフにフォーカスするようになった、というのが本当のところかもしれない)

社長の星野さんとはコスモピア社長の田子さんを介して一昨年にお会いし、それからいろいろと縁があって昨年はリアルにお会いしたのも5回(東京で3回,萩で2回)くらいあり、ネット越しに会ったのも含めると10回くらいは顔合わせして話をしている。10歳以上歳の離れた先輩にこんな表現をするのはどうかと思うのだが、一緒にいるととても気持ちが楽になる方だ。
一昨日の3/13に松山市で星野さんのお話を聴いて思ったのは、思想が21世紀型で、反転授業の思想と一緒だな、ということ。

ダンクソフトは、社員からボトムアップで出てきた働き方に対する提案や意見をしっかりと考えて採用し仕事を回している。
徳島県などにあるサテライトオフィスにしてもトップダウンで出てきたものではなく、社員の要望から出てきたもの。
今までも何度も同じような話を聴いてはいたのだけど、仕事でなく星野さんの話を聴くのは初めてだったので、今までよりも集中して聴けて改めてこの柔軟性の高さはすごいな、と感じた(集中して聴いたといっても隣のダンクソフト兼サイボウズの中村龍太さんと途中星野さんの話についてチャットしていて聞き逃した点はありますが・・)

僕たちがいま取り組んでいる反転授業やアクティブラーニングの根っこにあるのは、子どもたちの21世紀型スキルの獲得なのだけど、根本的なところが一緒だな、と思った。
ダンクソフトのワークライフバランスの取れた働き方は、従来の経営者主導のトップダウンによる長時間労働で専業という働き方ではないし、反転授業の教え方や学び方は、授業者主導の一方的かつチョーク&トークによるアナログな授業とは違う。
もちろん経営者や授業者は目的や指針を示し指導はしなくてはいけないが、そのマネジメント方法はコアとなる部分を除いては、社員や受講者に委ねているところがある。
星野さんは権限委譲を行い主体的に働くことを推奨しているし、反転授業を行う僕らも、授業をデジタル化して外部化し受講者のペースで主体的に学ぶことが出来るように勧めている。

星野さんは元々アーティスト(音楽家)でその後プログラマーとして働き始めたという経緯もあり、またダンクソフト(最初の社名はデュアルシステム)初代の社長とは血縁関係なく会社を託されて社長になったという経緯もある。その辺りが普通の会社ではあまり出来ないところを軽々と越えている要素なのかな、と思う。
軽々と越えている、と書いたが、おそらく陰では相当の努力をしているし、また大変な修羅場を何度もくぐり抜けて来ているので、その体験がバックボーンにあって軽々と越えているように見える強さがあるのかなと推測する。
テレワークや在宅ワークなどを取り入れて、社員の要望を充実して働くいうのは一つの理想だと思う。

ただこういう話をすると「みんながそんな働き方が出来るわけではない」とか「一部の特別な人たちだけだ」や「サービス産業だけでなくて1次2次産業の従事者もいるのだ」、「四六時中仕事にフォーカスしていないと1流にはなれないし、競争に勝てない」などの批判も出てくるのだが、そういう働き方も含めて働き方が多様になる社会が良いと思っている。

我慢して働いてその対価としてお金を得るという働き方ばかりだと、、、ね。
それと同じで、成績を良くするためだけに勉強しているばかりだと、、、ね。

反転授業の話でも、その負の側面を語る人たちもいるのだけど、僕は星野さんと同じように、人生を楽しむ方向に歩んでいきたいので、あまりそれについては気にしない。

最後に星野さんの良く言われている2つの精神を紹介して終わります。

「楽"Play"の精神」
「Love your life, love your time」